「 やられたら、やりかえせ 」
「 決して泣き寝入りはするな 」
これは僕が小さい頃、父親から何度も言い聞かせられてきた言葉です。
かなり強い言葉ではありますが、実際、僕の思考回路にはこの考え方が染みついていて、それが 「 いじめ 」 や 「 理不尽な対応 」 、 「 人を傷つけるような冗談 」 から、幾度となく僕を守ってくれました。
でもそれがマイナスに働いてしまう、ということもあって。たとえば、相手がすこし感情的な言い方をしただけで、反射的にこちらも感情的になってしまって、あとから、 「 なんであんな言い方をしてしまったんだろう・・・ 」 と後悔するようなこともあったのですね。
このような場面に限らず、我々が送る日常生活の中においても、こういう、 「 無意識の行動 」 に後悔してしまうような場面は多くあると思います。
今回は、 「 無意識の行動の原因は、本当に本人にあるのか 」 というテーマでお話をしていきます。
まず、最初に僕の結論をいうと、
人は、 「 誰かの行動や言動の一瞬を切りぬ抜いて、それを残像みたいに受け取っている。そして、それが自分の行動選択にも影響を与えている 」 と考えています。
何が言いたいのかというと、人は、自分の行動を 「 自分で選んでいる 」 というよりは、 「 誰かの影響で選んでいる 」 ように感じられるということです。
0から自分の行動を選んでいるというよりは、誰かの一瞬が写真みたいに、自分の中に保存されていて、そこから行動を選んでいるようなイメージです。冒頭では、人から受け取った 「 行動選択の癖 」 がマイナスに働いてしまう例でしたが、これ、逆にいえば、他者からは、マイナスな影響だけでなく、プラスの影響も受け取っていけると思うのです。
例でいえば、誰かから理不尽をぶつけられたり、度を越したひどい冗談を言われた際に、躊躇なく言い返して、余計なストレスを溜めないでいられるのは父のおかげでした。
もうひとつ体験談をさせてください。
僕の仕事場では、ごくたまにクレームの電話が来るのですが、どうしても 「 会社として 」 電話を受けるので、 「 自分に直接関係のないこと 」 でお怒りの言葉を受けることがあるのですね。
もちろん社会人として、相手に寄り添って謝罪をするべき場面ではあるのですが、相手の方があまりにもケンカ腰だったりすると、こちらの対応も雑になってしまって、より怒らせてしまうなんてこともありました。
でもそんなとき、僕と電話を代わってフォローをしてくれた先輩が、感情的になっている相手に対して、すごく穏やかに対応されていて、その光景がすごく印象に残っているのです。
クレームの相手は、自分の行動に対して腹を立てているわけじゃない。それは見方によっては理不尽に思えるところもあるけれど、逆に、 「 直接関係のない自分が、わざわざ感情的になる必要もない 」 、と学びました。以来、同じような電話があったときには、先輩の姿を思い出して、穏やかに対応することができています。
だから、無意識の行動で、それを後から後悔してしまうようなときは、思い出せたらでいいので、 「 今の行動は誰の影響だろう? 」 と考えてみてほしいのです。それに加えて、 「 いいな 」 と思える誰かの行動を1つだけ真似して、取り入れてみる。
そうやって 「 誰かのいいところ 」 を切り取って受け取っていけば、自然と後悔も少なくなっていきます。
そしていつか、自分の何気ない行動が、誰かの中に 「 いい行動 」 として残っていくかもしれない。そうなったら素敵だな、と思っています。





