向上心のある人ほど、苦しい道を選びやすい

最近、人の「向上心」について考えています。

仕事や勉強、趣味など、何かに取り組むとき、そこには多かれ少なかれ 「 成長したい 」 という気持ちがあると思います。

そして、そのときに必要になるのが 「 向上心 」なのですね。

ただ、その 「 向上心 」 という観点から世の中を見ていて、 「 とにかく成長だ! 」  「 努力こそ人生だ! 」 という人たちと、 「 いや、頑張りすぎる必要はないんだよ 」  「 あなたはあなたのままでいていいんだよ 」 という2種類の流れがあることに気が付きました。

努力や成長って、もちろんよいものだとは思うのですが、 「 向上心 」 の別の側面として、自己否定とか疲れのようなイメージも同時にあると思います。向上心のある人からは、 「 頑張りすぎて疲れてしまう 」 とか、 「 自分を成長させるために追い込みすぎてしまう 」 ような傾向を感じるのです。

今回は、 「 なぜ向上心のある人ほど、自分を消耗させる環境を選んでしまうのか 」 ということについてお話したいと思います。

まず、人はそれぞれ、 「 自分を前に進ませるエネルギー 」 を持っています。それは心理学だと 「 成長欲求 」 と呼ばれていたりします。
このエネルギーが強い人は、現状に満足せず、常に 「 もっと良くなりたい 」 と思う人が多い。いわゆる 「 向上心が強い人 」 です。

そして、この 「 向上心 」 というものはクルマのエンジンように、人生を前に進める大きな力になります。
エンジンが強ければ、より早く、より遠くに行くことができて、障害物なんかも乗り越えられますよね。でもエンジンは、あくまでも前に進むためのエネルギーでしかない、という本質があって。
どの方向に進むか、どんな風に進むかはエンジンの強さだけでは選べないのです。

そして、もうひとつ。向上心がある人は、 「 運良く成功できてラッキー 」 とか 「 できれば楽して成功したい 」 みたいな、簡単な成功では満足できません。

どうしてかというと、向上心がある人って 「 達成 」 だけではなく、 「 成長した自分 」 もセットで成功だと考えているからなのです。

だから、向上心が強い人ほど、 「 簡単そう 」  「 楽そう 」 よりも、 「 大変かもしれないけど、きっと成長できそう 」 な方を選ぶ傾向が強いのですね。

そのような選択自体は、とてもいいことだと思うのですが、ただ、この向上心にはひとつ大きな落とし穴があります。
それは成長できる環境と、消耗する環境が、とても似ているということなのです。
たとえば 「 理不尽で厳しい上司 」や  「 朝早くから、夜遅くまで働かないと回らない環境 」 、 「 要求の多い人間関係 」 なども、 「 大変だけど、自分が成長できる環境 」 だと判断してしまうことがあります。

でも実際には、ブレーキとアクセルを同時に踏んでいるみたいに、前には進めず、身体も心も消耗していくだけ、そんな環境も多いのです。

それで、向上心がある人が、 「 これは、きっと自分を成長させてくれる環境だ 」 と言い聞かせていても、実際には、そういう環境があなたに与えてくれるのは 「 理不尽 」 や 「 搾取 」 「 ただの負担 」 だったりするのですね。

だからよければ、環境を選ぶとき 「 成長できそうか 」 だけではなく、 「 自分はこの場所で、自分らしく振る舞えるだろうか 」 という視点を持ってみてほしいのです。

 「 今の私は、自分らしい 」 と自分で思えているときって、結構、 「 努力を努力だと思っていない 」 とか、 「 周りから見たら負担だけど、本人は楽しくやってます 」 、みたいな状態になりやすかったりする。

本当は嫌だけど、無理して頑張ることは努力ではなくて、嫌なことは 「 嫌です 」 と言ってみてもいいと思っています。せっかく、向上心のある人が、それを搾取しようとする人に利用されないために。

苦しそうなことだから成長できるのではなく、 「 苦しさをあまり苦しいと思わないようなこと 」 の中に、本当の成長はあるのかもしれません。

そんな気持ちを持っていれば、きっと自分を消耗させず、楽しく成長できると思っています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

カエルと読書が好きです。

目次